禁断の日本史
かつて私は予言した。
X-BOXとXPはMSXの再来であると。
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果たせるかな、XPはメディアセンター版が発売されお茶の間目指して進軍。
そう、「元祖お茶の間パソコン」であることこそまさにMSXの誉れ。
DVDはLDの代わり、そしてビデオ編集と言えば「SONY HBI−V1」を忘れるわけにはいかない。もちろんパナソニックもテロッパを出していた。(パイオニア製のみだが)LDがつながり、ビデオデジタイザーも比較的安価で利用できたパソコンなどかつてはMSXしかなかった。
断言しよう!メディアセンターエディションによってXPはよりMSXに近づいた!
さらにはTurbo-Rを髣髴させる64ビット版発売。
X-BOXも日本人が思っているよりも海外では愛されているらしい。
これもある意味MSXだ。
なんせスペインの連中はMSX用のLANカードまで作ってるらしい。
(まぁ、X-BOXがスペインで人気かどうかは知らんけど)
しかし、MSXの本場は日本!
「佐山サトル」が武士道を名乗ったり、アナーキーにもほどがありすぎる作品群で障害者や貧乏人差別を助長させていたとしか思えないお坊ちゃま作家が都知事になったり、一部で国粋主義が復活しつつあるこの国で、そう簡単にマイクロソフト製MSXがもてはやされる訳が無い。
この国で再びMSXの隆盛を齎す為には大和魂漲る「純国産MSX」が必要だったのだ。
その時立ち上がった憂国の士がいた!
彼は流浪を続けていた。
約束の地である「秋葉原」に最初に降り立ったときも写真で見る限り、
「ウィンズ辺りに屯する競馬親父」
http://ascii24.com/news/i/hard/article/1999/08/25/images/images604352.jpg
にしか見えなかった。(この画像ではわかりにくいと思いますが、MSXマガジン永久保存版に掲載された写真では、ポロシャツの胸ポケットにボールペンを刺していました)
しかし、その時彼は蘇った。
そしてマイクロソフト社の戦略に無理やりMSXの影を見出し安堵した私たちを不安にさせる問いかけを発した。
「アナタタチハホンモノノMSXガホシイノデハナイデスカ?」
「ワタシガソレヲ1チップデヨウイシマショウ」
死した魂を黄泉がえさせる等まさに神の御業に等しい。
そんな事出来る訳が無い。
正直そう思った。
はじめに姿を現したのは所詮エミュレーター。
写し身ではあっても嘗て愛したMSXがそこにいるだけで我々は満足だった。
だが、USB接続によりROMカートリッジの使用を可能にするデバイスが現れ、
そしてついに、
https://www.ascii.co.jp/1chip/
MSXが本当に復活してしまった!
そう、西和彦は神だった!
MSXユーザーの受難の日々を思えば彼をキリストになぞらえるのは簡単である。
(まぁ、復活にやや日数がかかりすぎている気もするが)
だがしかし、愛国者の声にこたえる形で立ち上がった彼にふさわしい神格とは
に他ならない。
彼の率いるMSXアソシエーションは朝廷か?
そう考えると当初協力的だったMSXサークルの一部からMSXアソシエーションの暴虐に対する批判があるのもうなずける。
最新のMSXマガジン愛蔵版で「CPUを作った日本人 嶋正利」と対談しているのも「電脳右翼」を掌中に把握するための権謀術数に間違いなさそうだ。
だがそれでもなお、この西天皇には不敬罪覚悟で疑問を感じる部分もある。
公式エミュレーターである、「MSXPLAYer」はもともと英国産の技術をその根幹に採用していた。
日英同盟と言う事か。
英国の庇護の下富国強兵に励んだわけだ。
そして今度のMSXの根幹部品は米国に本社を置く会社の製品。
いつの間に日米安保まで時は進んだのだ?
そして何時敗戦していたのか?
(最初から負けているとか言う声もあるが)
IBMが中国企業に買われた状況をあわせて考えると、MSXマガジンの現編集長佐藤英一が靖国神社に参拝する日も近いかもしれない。
そうなった時、「碧血碑」のある街で生まれ育ち、明治政府以降の日本史のみを正当化するような靖国神社に一国の首相が参拝することを善しとしない私のようなMSXユーザーは賊軍に過ぎないと言うのか?
せめて、嘗ての「賊軍」の様に柳川熊吉に死骨を拾われ大鳥圭介の書の元、安らかな眠りに尽きたい。
賊軍である私が所有していたMSXはSONY製だった。
SONYは実は今もってMSXを生産している。
http://www.sony.jp/products/Consumer/PCOM/PCG-C1MSX/
http://www.ecat.sony.co.jp/mediabattery/memorystick/acc/index.cfm?PD=18817&KM=MSX-M256S/M512S/M1GS
彼らは榎本武揚か土方歳三か?
果たして西和彦は「大MSX共栄圏」を築き上げるに至るのか?
はたまた、昭和史の闇に消えた「熊沢天皇」に成り果てるのか?
「非国民」の烙印を押されかねない元MSXユーザーである私はただ見守ることしか出来ない。